リーバイスの歴史と名作モデル

雑学

リーバイス(Levi’s)はジーンズの原点!今さら聞けない歴史と名作モデルを紹介

ジーンズの原点と称されるブランド「リーバイス(Levi’s)」。リーバイスの歴史を知ることは、ジーンズの本質を理解することと言っても過言ではないだろう。今回は、今さら聞けない「リーバイス(Levi’s)」の歴史と現行の名作モデルを紹介!

  1. ジーンズの起源「リーバイス(Levi’s)」とは?
      1. リーバイスの創業者リーヴァイ・ストラウスとはどんな人物?
  2. リーバイスが生み出したジーンズの基本となるディテールとは?
    1. リーバイスが作ったジーンズの基本ディテール①「インディゴ染め」
    2. リーバイスが作ったジーンズの基本ディテール②「リベット」
    3. リーバイスが作ったジーンズの基本ディテール③「ポケット仕様」
  3. リーバイスのジーンズは「原点」であり「完成形」。
  4. リーバイスの代表的ディテールを紹介!
    1. 「ダブルホースパッチ」あまりにも有名なリーバイスのアイコン
  5. リーバイスのアイコニックデザインである「ダブルホースロゴ」はいつ頃生まれたのか?
  6. 年代やシリーズによって色・デザインが異なる「タブ」
  7. 単なる装飾ではなく補強の役割も兼ね備えた「アーキュエットステッチ」
  8. リーバイス「501」を基準に様々な名作モデルを紹介!
    1. 永遠のマスターピース。まずおさえておきたいリーバイスの代表的モデル「501」
  9. リーバイス「501」よりもスリムなモデル紹介
    1. リーバイスのアイコンモデルをスキニーフィットに「501 Skinny」
    2. タイトな裾で現代的なシルエットにカスタマイズした「501CT(カスタマイズド&テーパード)」
    3. 腰周りにゆとりをもたせたテーパードモデル「502(レギュラーテーパーフィット)」
    4. リーバイスの中でもっとも細いモデル!超細身ながらストレッチが効いてて履き心地も抜群「510」
    5. ほどよいゆとりで日本人の体型にぴったりな「511」
    6. ストレッチテーパードで機能性とシルエットを両立「512」
    7. 太すぎず細すぎないシルエットの按配がちょうどいい。レギュラーとスキニーの中間的立ち位置の「513」
  10. 501よりもワイドなモデル紹介
    1. 膝から裾にかけてゆとりを持たせたクラシックなルーズモデル「503」
    2. ラフに履ける定番ストレートジーンズ「505」
    3. “サドルマン”の異名を持つリーバイスのブーツカットモデル「517」
  11. まとめ

ジーンズの起源「リーバイス(Levi’s)」とは?

1853年リーヴァイ・ストラウス(Levi Strauss)氏がサンフランシスコに設立した雑貨店・生地商「リーバイ・ストラウス社」に起源をもち、ジーンズを世に送り出したブランドが「リーバイス(Levi’s)」とのこと。時はゴールドラッシュ。金の採掘が盛んだった当時、金鉱で働くワーカーたちの意見に耳を傾け、テントや船の帆に使用するキャンバス生地を用いたワークパンツを商品化したのがリーバイスであり、それがジーンズの起源です。

 

リーバイスの創業者リーヴァイ・ストラウスとはどんな人物?

1829年、ドイツでユダヤ人としてレープ・シュトラウス(Löb Strauß)という名で生まれたのが、後のリーヴァイ・ストラウス氏。父親は二つの家族を持っており、リーヴァイ氏が16歳のときに腫瘍のために死去してしまう。それから2年経った1847年頃にリーヴァイ氏はドイツからニューヨークに旅立ち、腹違いの兄が設立していた「J.シュトラウス・ブラザー&カンパニー」という織物類の卸売事業を手伝い始めたのが、彼のアパレルキャリアのはじまり。ここで培ったノウハウを活かして後に会社を設立することになります。

リーバイスが生み出したジーンズの基本となるディテールとは?

リーバイスが最初に生み出したジーンズの形状や仕様について紹介!

リーバイスが作ったジーンズの基本ディテール①「インディゴ染め」

ジーンズは、なぜ青いのか?それはもちろんインディゴで染められているためだが、その色にもストーリーがある。実は、当時の労働者のニーズを叶えるべくインディゴが採用されていたのだ。インディゴには虫除け、ヘビ除けといった効用があると考えられており、屋外で働く労働者にとってインディゴ染めされた作業着は非常に重宝されていた。オーセンティックなジーンズは今なおインディゴ染めだが、実際のところインディゴにはそのような効用が無いことが現代になって科学的に証明されている点は興味深い。

 

 

リーバイスが作ったジーンズの基本ディテール②「リベット」

当時、仕立て屋として取引していたJacob Davis(ヤコブ・デイビス)氏の協力のもと、ポケットの補強を行うためにリベットを使用するというアイデアを生み出したのもリーバイス。1873年5月20日に「衣料品のポケットの補強にリベットを使用する方法」に関する特許を、特許番号#139,121にて取得している。

 

 

リベットを生み出すきっかけとなったJacob氏の名前を借りて「仕立ての良いテーラードジャケットに合わせるジーンズ」すなわち「テーラードジーンズ」を展開し続ける「JACOB COHEN(ヤコブ・コーエン)」というブランドが存在していることからも、彼の功績は広く知られていることがわかる。

リーバイスが作ったジーンズの基本ディテール③「ポケット仕様」

リーバイスのジーンズには、作業効率を高めるためのポケットが元々備わっていたという。現在では馴染み深い「5ポケット」という言葉も、リーバイスがジーンズとして商標登録した時代には既に完成していた。商標登録が行われる以前に遡ると、バックポケットが片方のみに付いたジーンズも存在する。

 

リーバイスのジーンズは「原点」であり「完成形」。

ジーンズというアイテムの特徴として何が思いつくだろうか。デニム生地、5ポケット、リベットが打ち込まれていること、コインポケット、バックポケット。これらのベースを最初の段階でリーバイスは既に作り上げていた。1890年に品番統制により、初めてロットナンバー「501」が付いた頃には、ジーンズの基本が備えられていたのだ。つまり1890年のリーバイスの501がジーンズの基準であり、それを元に様々なメーカーでジーンズが制作されているという点はおさえておきたい。

 

 

リーバイスの代表的ディテールを紹介!

ジーンズを選ぶ上で、リーバイスならではのディテールを把握することには大きな意味があるのではないだろうか?リーバイスのジーンズに共通する特徴にフォーカスして紹介。

「ダブルホースパッチ」あまりにも有名なリーバイスのアイコン

リーバイスのジーンズには、その丈夫さを表すダブルホースマークが描かれたパッチが後ろウエストに施されている。このパッチの素材や色は様々なものがあり、60年代後半の501には紙パッチを使用するなど、年代によって様々。

 

 

リーバイスのアイコニックデザインである「ダブルホースロゴ」はいつ頃生まれたのか?

世界的に認められた年は1908年だが、リーバイスがジーンズにダブルホースロゴを付けはじめたのが1886年といわれている。このマークは「二匹の馬に引っ張られても裂けないほど丈夫なジーンズ」というコンセプトが表現されたものだ。また、災害などにより正確な記録は残っていないが、このマークが生まれた経緯は、1890年にリベットの特許が無くなることでポケットを補強した同じ製品が他ブランドも出し始める恐れがあり、他との差別化を図るため出あったことが説のひとつ。そして労働者を始めとする消費者は、英語を話す人間だけではないという考慮から、一目見ればリーバイスのジーンズだと認識できるシンボルマークが必要だという結論に至り、このマークが誕生したという説が有力な情報として存在している。

 

 

年代やシリーズによって色・デザインが異なる「タブ」

後ろバックポケットに挟まれたタブ。このディテールにこだわりを持つファンも多く、このデザインの違いでヴィンテージの年代を見極められる。色にも違いがあり、リーバイス商品に一般的に使われているのは赤タブ。赤タブの廉価版と言われているのはオレンジタブ。黒や白のものはシーズン限定や、デニム以外の素材に使用されている。他には、シルバータブというインパクトのあるデザインが多いラインも存在。シルバータブはヨーロッパ企画として発売されたという説があり、当時のヨーロッパの若者を中心に爆発的な人気を得たラインだ。

 

 

単なる装飾ではなく補強の役割も兼ね備えた「アーキュエットステッチ」

弓を引く形に似ていることから「アーキュエットステッチ(arcuate stitch)」と呼ばれている、リーバイスのバックポケットに施された飾りのステッチ(arcuateは“弓状の”を表す英語)。1873年にポケット裏の補強布を留めるために使われはじめたが、模造を防ぐ目的で1943年に商標権を取得している。以前、このデザインに関してエドウィンと裁判を起こしているほど、リーバイスにとって重要なディテールだ。

 

 

リーバイス「501」を基準に様々な名作モデルを紹介!

最初の商品として生まれたモデルが「501」と言われているが、リーバイスはこのモデル以外にも様々な名作モデルを展開している。ここからは、リーバイスが展開するモデルの特徴やシルエットが、基準となる501と比べてどのように違うのかを紹介!

永遠のマスターピース。まずおさえておきたいリーバイスの代表的モデル「501」

全てのジーンズの原点となるモデルが「501」。ジーンズを語る上では決して無視できない存在だ。一般的にこの501のストレートシルエットが、ジーンズの基本的なシルエットになっていると言われている。また、人間の足の皮膚を剥いで平らに置いたときの形状と、リーバイスの型紙はかなり似た形をしていると言われており、そんなエピソードからもリーバイスのジーンズの完成度が高いことがうかがえる。「501」にも年代によりかなりの種類が存在するが、今回は現在オリジナルフィットとして展開されている501をベースに紹介。現行モデルはボタンフライで生地の厚さは12.5oz。ジーンズの原点を知りたい方にとっては、このモデルは外せないだろう。

 

 

リーバイス「501」よりもスリムなモデル紹介

ここでは501モデルと比べて細身の代表的モデルを紹介。

リーバイスのアイコンモデルをスキニーフィットに「501 Skinny」

世界で最も人気のジーンズを、よりスリムなシルエットでカスタマイズしたモデル。501の特徴であるボタンフライはそのままに、オーセンティックさとモードさを両立したデザインとなっている。生地には、プレミアムなセルビッジデニムを使用。「セルビッジ」とは、「Self-edge(セルフ・エッジ)」という言葉から生まれた、耐久性を高めるためにほつれ止めを施した生地の端のことを指す。

 

 

タイトな裾で現代的なシルエットにカスタマイズした「501CT(カスタマイズド&テーパード)」

501をカスタマイズしたモデル。501特有のボタンフライをベースに、ウエストにはゆとりを持たせながらも膝から裾にかけて2cmほどテーパードを効かしている。クラシカルなベースデザインを残しながら、現代的なシルエットにアップデートしているこのモデルは世界中のファンから人気だ。

 

 

腰周りにゆとりをもたせたテーパードモデル「502(レギュラーテーパーフィット)」

501と比べて股上が2cmほど浅く、太ももが片足の一周で4cmほど細くなっているのが「502」モデルだ。ジッパーフライを採用しており、生地の厚さは13〜14oz。501よりもスマートなシルエットを求めている方に適したモデルと言える。

 

 

リーバイスの中でもっとも細いモデル!超細身ながらストレッチが効いてて履き心地も抜群「510」

501と比べてウエストは変わらず、ヒップ周りや裾周りが10cmほど細く設計されたモデル。リーバイスのジーンズの中で一番細く、スーパースキニータイプと呼ばれており、穿き心地向上のためにストレッチ素材が採用されている。ジッパーフライで生地の厚さは12oz。

 

 

ほどよいゆとりで日本人の体型にぴったりな「511」

501と比べてウエストは変わらず、ヒップ周りや裾周りが5cmほど細く設計されたモデルが「511」だ。スーパースキニーよりも適度にゆとりがあり、腰から裾にかけてテーパードがかかっているので、日本人の体型にフィットするモデルとも言えるだろう。ジッパーフライで生地の厚さは11〜17.5ozまで幅広く展開している。

 

 

ストレッチテーパードで機能性とシルエットを両立「512」

「511」の特徴はそのままに、よりテーパードを効かせた一本。レッグ部分が全体的に細身に作られている。ジッパーフライでストレッチも効いており、穿き心地や動きやすさも申し分ない。

 

 

太すぎず細すぎないシルエットの按配がちょうどいい。レギュラーとスキニーの中間的立ち位置の「513」

501をベースに制作し、股下からユルめにテーパードを効かせたモデル。太すぎず細すぎずのスリムフィットが特徴だ。日本人の体型に適しているため、501のシルエットがあまり合わないと感じる方は、このモデルが有力な候補になるだろう。ジッパーフライで生地の厚さは10〜12.3oz。

 

 

501よりもワイドなモデル紹介

ここからは、501と比べてワイドな設計の代表的モデルを紹介!

膝から裾にかけてゆとりを持たせたクラシックなルーズモデル「503」

ルーズシルエットの定番モデルと言えば「503」。太もも周りは501と大差ないが、裾に向かうごとに1cmほどゆとりを持たせているのが特徴だ。ジッパーフライで生地の厚さは13〜14oz。

 

 

ラフに履ける定番ストレートジーンズ「505」

1967年にジッパーフライモデルとして初めて作られた「505」。501とウエスト寸法は同じだが、腰回りにゆとりを多くとることで、裾に向かってストンと落ちるストレートシルエットに仕上げている。ジッパーフライで生地の厚さは13〜14oz。

 

 

“サドルマン”の異名を持つリーバイスのブーツカットモデル「517」

「517」は1969年にブーツの上から履けるモデルとして誕生した「サドルマン」の異名を持つブーツカットジーンズ。ヒップから太ももまではスリムに、レッグ部分にかけてはゆるやかにフレアする伝統的なブーツカットのデザインとなっている。

 

 

まとめ

以上が代表的なリーバイスのモデルの紹介でした。

他にもヴィンテージものもあったり細かいモデルはありますが、これだけ抑えておけばリーバイスは語れるでしょう!

自分で穿いてみて似合うデニム探しをしてみましょう。

次回はデニムの洗い方についてご紹介したいと思います。

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